職場でのインクルージョンの重要性

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P&Gの最高ブランド責任者Marc Pritchard氏は、Forbesのインタビューでこう語っています。「当社が製品を提供する世界の50億人の人々は、『我々はこの世界をよりよい場所にしていく必要がある』という考えに至っています。そして、その取り組みは私たち自身が使う日用品から始める必要があります。そこで、当社では熟考を重ねたうえで、持続可能性や平等性、インクルージョンといった事項をビジネスに組み入れ、それらをブランドの成長スタイルやビジネスモデルの一部にすることにしました」

インクルージョンとは

インクルージョンは以前から、職場における理念として存在していましたが、今日では、多様かつインクルーシブな環境を従業員の中に作り上げるということが極めて大きな課題になっています。これは決して不可能なことではありませんが、多くの組織にとっては難しいことでもあります。ダイバーシティ(多様性)という点について了解している組織は多いものの、インクルージョンについてはその限りではありません。職場ではインクルージョンという言葉やその際立った重要性について、最近ようやく聞かれるようになりました。これまで、さまざまなカンファレンスで、インクルージョンが今日の組織にとってどれだけ重要なのかが強調され、示されてきました。

インクルージョンがなければ、ダイバーシティへの取り組みは成功しません。インクルーシブな環境を作り上げるための方法としては、例えば以下が挙げられます。

  • スタッフとリーダーを教育する
  • 効果的な聞き取りとコミュニケーションを実施する
  • 従業員が完全な「真の自己」でいることを受け入れる

従業員が完全な「真の自己」でいることを受け入れるのは、極めて重要です。人が最高の力を発揮できるのは、自らが「真の自己」でいるときです。「真の自己」でいるためには、受け入れられていると感じる必要があります。インクルージョンとは、多様な個人が以下の事項をどれだけ行えるかという度合いのことを指します。

  • 意見を表明する
  • グループ内の意思決定プロセスに参加する
  • グループ内で持つ権限の度合いを高める
  • 帰属しているという実感を得る

職場におけるインクルージョンの力

ダイバーシティとインクルージョンに関するDeloitteの記事によると、「多様かつインクルーシブなチームはそうでないチームよりもパフォーマンスに優れている、という報告が相次いでいます。採用、昇進、開発、リーダシップ、チーム管理に関してインクルーシブな人事慣行を持つ企業は、従業員あたりの収益が最大30%多く、収益性の面で競合企業を上回ります。インクルージョンと柔軟性に関する強力な文化がなければ、多様な個人で構成されるチーム中心型モデルはうまく機能しません」

インクルージョンは2020年だけでなくそれ以降も、引き続き欠かせない要素となっていくでしょう。ダイバーシティのためのプログラムや取り組みを成功させるには、組織がインクルーシブである必要があります。ダイバーシティはインクルージョンなくして成立しません。従業員は自身が受け入れられていると感じるときに帰属意識を抱き、その意識によって仕事の成果はプラスの方向に後押しされ、イノベーティブで魅力的な、連携性の高いチームが作り出されます。受け入れられていると感じる従業員は、組織内においてポジティブなエンゲージメントを構築できる可能性が高まります。従業員エンゲージメントの向上は、生産性、在職率、企業全体の成功のレベル向上を促進します。

インクルージョンと従業員エンゲージメントを結びつける

従業員エンゲージメントに対するダイバーシティとインクルージョンの重要性についてブログ記事を執筆したJeff Waldman氏はこう述べています。「実際、多様かつインクルーシブな職場は従業員エンゲージメントを押し上げます。従業員エンゲージメントとダイバーシティは同じ要因から影響を受けるとすら言えるかもしれません。従業員エンゲージメントはビジネスの戦略的必須事項なので、ダイバーシティやインクルージョンを職場の話題にするのは大変理にかなっています。」この発言に付け加えて、今や従業員エンゲージメントとダイバーシティだけでなくインクルージョンも不可欠になったのだ、と言ってもよいでしょう。

インクルージョンは従業員エンゲージメントと帰属意識を生み出します。よい人材の確保に向けて、組織はエンゲージメントを尊重、促進する必要があります。従業員エンゲージメントに加えて、組織には多様性とインクルーシブな環境が求められます。従業員が帰属意識を抱けるようにすることも必要です。エンゲージメントと多様性、インクルージョン、帰属意識は、それぞれが互いに支え合って成立します。

Shane Green氏は自身のブログ記事でこう述べています。「従業員エンゲージメントのレベル差の70%は、マネージャーを要因としています。従業員がエンゲージメントの高いリーダーを持つ場合、その従業員自身のエンゲージメントが高い確率は60%増加します。」リーダーらがインクルージョンの重要性を理解し、組織のために働く従業員もそれにならうことが大事です。両者が取り組みに参加し、一丸となって協力しなければなりません。たとえ始まりはトップダウンでも、リーダー層と従業員が一丸とならない限り、インクルージョン、エンゲージメント、健全な文化の推進は難しいでしょう。

インクルーシブな環境の構築

インクルーシブで好ましい環境は、ダイバーシティ、エンゲージメント、帰属意識を伴います。インクルージョンは今後も理念として存在し続けるでしょう。組織は従業員が完全な真の自己でいることを許容する必要があります。自らが受け入れられているという意識を従業員が持てるようにしなければならず、それを実現したときに従業員は真の自己でいられるようになります。

職場でのインクルージョンの重要性についての詳細はAchieversのウェビナーの録画「The Evolution of Connection and Need for Belonging(つながりの進化と帰属意識の必要性)」をご覧ください。

この記事の初出はThe Engage Blogへの投稿です。

この記事はBusiness2CommunityのAnthony Paradisoが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

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