仕事と育児の両立を目指す、よりよい職場づくり

多様な人財が活躍できる環境のため、社員が自律し企業がそれを支える

オムロンでは、近年共働きの社員も増えてきており、その中には子育て世代も多く在籍している。2017年度には育児休職制度使用者数は117名、育児短時間勤務制度使用者数は97名の実績があり、育児休職制度の取得後は復職率・定着率ともに100%となっている。また、男性社員についても仕事を調整し、育児参加する姿は今やめずらしくはない。

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なぜ、このように社員が育児に取り組むことを後押しする文化が育っているのか?そこにはオムロン全社員の軸となっている「企業理念」の存在がある。オムロンは、企業理念の実践における大切な価値観として「人間性の尊重」を掲げ、様々な考え方をもった多様な人財が、個性や能力を存分に発揮し活躍し続けることができる企業になることを目指してきた。
仕事と家庭の両立を望む社員が安心して働ける職場環境づくりにおける様々なサポートもその一環だ。

社員の声から生まれた社内保育所

168-02.jpg社員の声から生まれた社内保育所「きらら」もその一例だ。開設されてすでに12年を迎え、利用者数は総勢1,168名を超えた。近年では、社員の利用の仕方も変わってきている、とダイバーシティ推進課の上村は語る。

「以前は近隣に在籍している社員の利用というのが一般的でした。近年では、遠距離の拠点に在籍している社員が京都での出張や研修の際にお子さんと一緒にやってきて、きららを利用されることもあります。社内保育所の在り方も、社員の働き方に合わせて多様化していっています」

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今でこそ、多くの申し込みがある「きらら」だが、初めから多くの社員が使用していたわけではない。忙しい保護者の負担を減らすために、手ぶら保育所の運営を始めたり、駐車場の利用を可能にするなど、利用者の声を聴き、利用者視点にたって改善をし続けてきたことで、徐々に社員の間での利用が広がっていったのだ。

近くにいるという大きな安心感

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企業内保育所の利用社員の一人、グローバル人財戦略部のメルフィ ローラはこう語る。

「私はアメリカ出身なので、自国を離れ日本で、しかも働きながらの出産・子育てには社会保険制度含め不安な部分もありました。しかし、会社からの出産時の手厚いサポート制度などあることから日本での出産を決意しました。当初から出産後も仕事を続けることを希望していましたが、『子育てをするために、仕事を合わせる』はしたくないと考えており、それを叶えるためにきららへの入園を決めました。」

子育てに関しては、どうしても夫婦二人で対応しなければならない部分も多くある。その中で、きららが助けとなる部分は大きい。例えば、運営時間について、認可保育園では7時15分~18時15分が一般的だが、きららではさらに長時間の対応が可能である。急な残業でも柔軟に対応可能だ。また、必要に応じて夕食の提供もしてくれるので、子供の食事の心配もなく、全力で仕事に取り組むことができる。

「精神的な部分でのサポートも非常に大きかったと思います。朝、子供と一緒に出社しているので、子供も職場のメンバーと顔見知りになっていきます。そのことでメンバーからも温かく育児の後押しをしてもらえました。
また、一番は子供が近くにいるという安心感です。なにかあっても自分がすぐかけつけることができる、そう思えたからこそ目の前の仕事にも集中できるし、限られた時間の中で自分の価値を最大限発揮するにはどうすればいいか、心が落ち着いて初めて直面できるようになりました。会社が提供してくれた「安心」こそが、自身の働き方改革そして成長にもつながったように思います。」

男性の育児参加を促す文化

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アグリオートメーション事業推進室 宮地 孝明

こういった仕事と育児の両立の取り組みは女性だけが対象ではない。
オムロンでは男性向けに「配偶者出産サポート休暇」という配偶者の産前産後期間(産前6週産後8週間)において5日間の休暇を受けることができる制度を設けている。2017年度、この制度を利用した男性社員の割合は約74%にも上っており、全国平均19.9%に対しても高い取得率を示している。宮地もこの制度を利用した一人だ。

男性の育児休暇取得を阻む最大の壁ともいえるのが「職場の雰囲気」だろう。「男は仕事」といった古い価値観が蔓延し、上司や同僚からの理解を得られなければ、いくら制度があっても形骸化してしまう。

自身の経験について宮地はこう語る。
「配偶者出産サポート休暇については、上司含め周りのメンバーからの後押しもあり、かなり取りやすいものでした。実際、メンバーからは不在でもサポートしますよ!などの声かけもありました。私の部署は社外との打ち合わせが多い部署ですが、不在時には出席してくれるメンバーに打ち合わせの目的やアウトプットなどを密に連携することを心掛けました。もともと、お互いを補いながら業務をするという考えが根付いており、普段から会話や日々の業務レポートで共有をしていましたのでスムーズに対応してもらえました」

また、育児については、出産して終わりというわけではない。保育園の送り迎え、配偶者の体調不良時、学校行事など業務時間と被る時間帯で対応が必要な部分も出てくる。それをサポートするために、オムロンではフレックスタイム、半日休暇、2018年4月からは更に時間休暇、自宅勤務などの制度を導入しており、また、TV会議やWeb会議などによる移動時間削減など業務効率化も図っている。

「私には子供が3名いますが、1人目の出産の時は、まだ配偶者サポート休暇はなく、分娩看護休暇という配偶者の出産後のみに受けられる休暇でした。今回、取得した配偶者サポート休暇は産前産後、かつ5日間を分けて取得することもできます。以前から考えると、どんどん育児をする社員に寄り添った制度に変わってきており、選択肢が増えて利用しやすくなったと感じます。」

※出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング
平成27年度 仕事と家庭の両立支援に関する実態把握のための調査研究事業報告書
「「男性・正社員」の配偶者出産休暇制度取得率」

社員の自助努力が及ばない範囲については企業のサポートが必須

ワーク・ライフ・バランスを実現するうえで、社員一人ひとりの意識と自律的な行動が鍵を握る一方で、社員の努力のみでは解決しがたい事柄が多分にあるのも事実。
呼応するように企業もそのような状況の社員をサポートしなくてはならない。
オムロンでは、企業理念である「人間性の尊重」の実践のもと、社員の自助努力が及ばない範囲は、会社が制度の導入や改定、適用条件の緩和を今後も行っていく予定だ。

それぞれに合った働き方で自己啓発や健康増進、家庭生活の充実ができれば、活力が生まれ、ますます生産性が向上するという相乗効果が生まれる。
社員の仕事と育児の両立を実現するため、オムロンではこれからも社員に寄り添った職場づくりをすすめていく。

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