企業理念を実践し、自ら新たな物語を創る

ソーシャルニーズを創造する5万人のチャレンジの旅

5月10日、オムロンの創業記念日。
この日はオムロンの創業の精神と企業理念を振り返る日であり、一年に一度、世界中のオムロングループ全社員が取り組んできた数々の企業理念実践ストーリーの中から、最も素晴らしい珠玉のテーマを発表し合う、オムロングループ全社員にとって魂を熱く揺さぶられる日でもある。

オムロンは世界117ヶ国で事業を展開し、社員数も全世界で36,000人を数えるまでになる。事業内容も多岐にわたり、グループ会社も含めると150社を超える規模となった。また、連結の売上高の6割は、日本以外の海外市場が占めている。グローバルにおける事業成長に向けて海外での事業運営の現地化や権限移譲などを進め、「遠心力」をどんどん働かせている、それが今のオムロンだ。

しかし、「遠心力」だけを強くすると、各事業や組織は「糸の切れた凧」のようにコントロールを失いかねない。「遠心力」を思う存分発揮するためには、しっかりとした「求心力」で繋ぎとめることが必要だ。
その「求心力」の原点となるのはオムロンの企業理念である。
オムロンが大事にしているのはこの「遠心力」と「求心力」。この両輪で、オムロンが持つポテンシャルをフルに発揮させるのが、オムロンが目指す「企業理念経営」だ。
この「企業理念経営」の象徴的な取り組み、それこそがThe OMRON Global Awards(TOGA)だ。

グループ全社員を巻き込み、6年間の累計で参加人数は20万人を突破

167-01.jpgグローバルで選ばれたTOGAテーマの代表者

TOGAは2012年に企業理念の実践活動としてスタート。
オムロンの代表取締役社長 CEOである山田は、TOGAへの思いを次のように語っている。
「エクセレントカンパニーと呼ばれている会社には、その企業理念を実践した数多くの神話や物語があります。私たちオムロンにも、語り継がれている様々な神話があります。しかし、神話を作ること、素晴らしい物語を作ることは、創業者や先人たちのものだけではありません。私たちにもできます。チャンスは溢れています。私たちが自分の言葉で後輩や子供たちに語れる、新たな物語を作っていこうではありませんか!」

TOGAの活動には、以下の3つの特徴がある。

TOGA特徴Ver2.jpg

2012年度の第1回目の開催時のTOGA参加者は、延べ約20,000人。それが、2017年度には若手やエリアを越え、延べ約51,000人と、グローバル全社員が複数回参加するほどの大イベントへと急速な盛り上がりを見せている。エントリーテーマ数も、2012年度は2,481件だったものが2017年には6,216件と、約2.5倍に増加。その内容も年を追うごとに充実を見せている。

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※複数テーマへのエントリーが可能。参加人数は総数。
TOGAのグローバル参加状況

1人のチャレンジが他の社員のチャレンジを生む

167-03.jpgグローバル大会で発表する米州代表のクリジア(左)とアドリアナ(右)

2018年5月10日のTOGAグローバル大会の発表会で、とりわけ聴講者の心を大きく揺さぶったのは、「メキシコ工場での離職率低減へのチャレンジ」だった。
毎月の離職率が平均9.65%と高いメキシコ合衆国では、オムロン車載事業のメキシコ工場も平均6.25%という高い離職率が続いていた。
彼らは、企業理念で掲げる「人間性の尊重」を原点に、政府とも連携しながら、組織は家族と捉え、人を大切にした施策で20%以上の離職率減少に繋げた。またこの取り組みは、1,400人の社員の職場環境の改善にも繋がっている。

「困難に直面した時に、私たちは難しい決断を迫られますが、企業理念に立ち帰ることで困難から抜け出すための答えを導き出せるのです。」
そう語るのは、米州代表であるオムロン オートモーティブエレクトロニクス メキシコのクリジア(写真左)とアドリアナ(写真右)。
ここまでの紆余曲折を乗り越えて手にした、喜び、興奮、安堵など様々な感情が交錯した瞬間がそこにはあった。
彼女たちはプロジェクトを通して、企業理念にチャレンジし続ける姿勢から、自分や会社の成長が生まれるということを全世界のメンバーに訴えたのである。人事部で勤務する一社員の彼女たちが、世界中の全社員と理念の実践を共有し、共感を得て共鳴する機会を得ることができた。

167-04.jpg欧州のリージョン大会

実は、グローバル大会で発表される珠玉のテーマは、日本、米州、欧州、中華圏、アジア・パシフィック、韓国の計6つのエリアで行われるリージョン大会で選出される。そこでは、各エリアの文化を尊重したユニークな運営を任されるが、共通するのは選出基準。
目に見える成果より、どれだけチャレンジしているか、どれだけ社会的課題の解決に繋がっているのか、が共通した選出基準だ。

また、各エリアで実施されるリージョン大会は、経営陣と社員が参加し、そのテーマの取り組みについて褒めたたえ、フィードバックを行い、新たな気付きを得る場として運営している。
もちろんそこには、参加できない社員も多数いる。しかし、ソーシャルメディアを活用し、社員自ら情報発信源となり、会場に行くことのできない社員、異なる国や地域の社員もソーシャルメディア上で一緒に参加し、「いいね」やコメントで応援している。

距離や時間の壁を越えた、無限大の繋がりとパワーは、より多くの社員の参加に繋がっている。

167-05.jpgグローバル大会で発表する日本代表の笠井

また、このような理念の実践と価値の伝達は、新たな仲間を呼び寄せることにも繋がる。
今年のグローバル大会で発表した「熟練技能者の不足をAIコントローラで解決」というテーマのリーダー、笠井貴光もその一人だ。
3年前にキャリア入社した笠井の入社理由は企業理念だった。そんな彼にとって企業理念をグループ全体で実践するTOGAイベントは、まさに入社してから最も印象深い体験になったに違いない。

笠井は次のように述べている。
「プロジェクトはゼロからの開発で多くの課題があったが、チームのメンバー間には企業理念を旗印に社会に貢献しようという熱気であふれていました。そしてその気持ちが課題をドラマに変えた。また、入社前に感じていたオムロンの社会貢献の可能性がTOGAの実践によって確信に変わりました。この短期間で2つの素晴らしい変化を経験できてとてもうれしいです。」

無数のオムロン「神話」が社会的課題解決の力となっていく

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オムロンの創業者である立石一真が企業理念を制定してから半世紀あまり。現在では、オムロンにとっての企業理念は創業者のDNAとしてだけではなく、国籍、事業内容、業種、立場、キャリア、その他たくさんの多様性を持つオムロングループ全社員が、すべての壁を取り払って社会的課題を解決していくための拠り所となっている。企業理念は1つだけ、しかし理念の実践は社会的課題の数だけ存在するといえるだろう。
無数のオムロン「神話」はやがて社会的課題を解決する大きな力になっていく。
全世界36,000人の社員が積極的に参画するTOGAは、これからも新しいイノベーションを生み出し、顧客に価値を提供するきっかけとなるに違いない。オムロンはこれからも、企業理念の実践を通して社会的課題の解決に貢献し続けていく。


TOGAについて

人の知見を機械に組み込む「Sensing & Control + Think」技術。

この技術の最新動向をお届けします。

オムロンと一緒に、ものづくり/ヘルスケア/モビリティ/エネルギーマネジメントの

社会的課題を技術で解決しませんか?

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