インドの深刻な電力不足の解決につながる 、世界初技術をインドISGW展で公開 ~India Smart Grid Week 2016に出展~

オムロンブースの様子

慢性的な電力不足に長年頭を悩ませているインド 。

電気が供給されている地域でさえ、ピーク時には5%の供給不足状態が発生し、経済成長に伴い急速に増える電力の需要を充足できない状態が続き、しばしば停電を引き起こしています。

この電力不足を発生させる原因の一つに挙げられるのは、発電した電力を届ける間に起きる送配電ロス。
インドの送配電ロスは約28%。
日本の4.7%、中国の約7%と比較すると、突出的に高いことがわかります。

送配電システムの保守や整備といった技術的問題によるロスもありますが、使用した電力量を測るメーターを改ざんしてしまう不正利用や料金不払いによるロスも存在するといわれています。

必要な電気をロスなく安定的にどう届けられるか?
電力問題がインド政府の喫緊の課題として取り上げられる中、インド・ニューデリーにてスマートグリッド&スマートシティの普及に向けた「India Smart Grid Week (ISGW) 2016」が2016年3月に開催されました。

政府関係者・電力会社・メータメーカ・システムメーカ・規格団体などが多数参加する中、オムロンは「スマートエネルギー供給」「スマート省エネ」「スマートエネルギーマネジメント」の切り口から、インドのエネルギー課題へのソリューションを提案。

自家発電の燃料コストを削減する太陽光とディーゼル発電のハイブリッド発電システムや、人がいるところだけ電気をつけるなど無駄に電気を使わないための人感センサ、変電所から配電されるまでのロスを解消するためのメーター改ざんを検知するソリューションなど、先進国で培ってきた技術をベースに、インド市場にマッチするソリューションとして展示しました。

India Smart Grid Week (ISGW) 2016

とりわけ、技術的に実現が難しいと言われていた、メーターの改ざんを検知するセンサーソリューションに来場者の大きな注目が集まりました。
この技術は、オムロンが長年培ってきたセンシング技術と、革新性のある電力会社でインドをリードするTATA POWER-DDL、インドを代表するメーターメーカのGenusとのパートナーシップにより誕生した、世界初の技術。

パートナーシップ

インド・ゴヤル電力・石炭・新・再生可能エネルギー大臣もオムロンブースを訪問。
この技術のデモンストレーションを見た大臣からは、市場に受け入れられるよう検討してほしい というコメントを寄せられました。

オムロンは、インド政府・企業と共同し、これからもインドの社会課題、そして、地球規模の課題を解決する、世界初の技術の開発と普及を進めていきます。

ゴヤル大臣と握手をするOMRON Management Center of India社長 清水(2016年3月)

ゴヤル大臣と握手をするOMRON Management Center of India社長 清水(2016年3月)