〜「コーポレート・ガバナンス ポリシー」を制定〜 企業理念の実践を通じて、持続的な企業価値向上を目指します

まさに時宜を得たり

オムロンは、持続的な企業価値向上のために、約20年にわたりガバナンスの向上に取り組んできております(*1)。今回、日本版コーポレートガバナンス・コード(以下、コード)が発行されることを機会と捉えて、これまでのオムロンのガバナンスの取り組みを検証し、体系化しました。この体系化したものが2015年6月24日に公表した「オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシー(以下、ポリシー)」です。

私自身、2011年頃から、「今後、企業価値を高めていくには、元来オムロンの発展の原動力となっていたソーシャルニーズの創造やチャレンジ精神を社員全員がもっと強く意識していく必要がある」と感じていました。そこで2014年1月に取締役会のメンバーで「わが社の持続的な企業価値向上」というテーマで議論した結果、「もっと攻めのガバナンスを強化して長期ビジョン(VG2020)、さらにはそれ以降の企業価値向上を実現する必要がある」という結論に達しました。この論議を踏まえ、2015年5月に企業理念の改定に踏み切り、これまで以上に企業理念に基づく経営を実践することを決心しました。その過程でコード制定が同時並行的に走り出し、「まさに時宜を得たり」でした。

自らの魂を入れる

取締役会長 立石 文雄

いくら時間をかけて体制やポリシーを一生懸命つくっても肝心の魂がなければ機能しません。オムロンの魂は企業理念であり、オムロンはポリシーをはじめ様々な方針やルールに自らの魂を入れることによって、持続可能性を高めています。それがオムロンらしさであり、オムロンの強みであると考えています。
企業理念に基づき、監督から執行の現場までを一気通貫でつないで経営のスピードを速め、社会から必要とされ、期待される企業としての価値を高めていくことが、オムロンのガバナンスの強化であると考えています。この点から私は、外部・内部環境が変化する中でガバナンスに完成形はなく、企業としての価値を高めるためにどうするべきかをこれからも真摯に考えていく必要があると思っています。

今後の課題は、取締役会のグローバル化と多様化です。性別や国籍など、異なる背景をもつ人が異なる視点で議論することが、新たな気づきにつながると考えています。その第一歩として、2015 年度より女性の社外取締役として西川久仁子さんに加わっていただきましたが、引き続きこの課題に取り組んでいくつもりです。

我々は、未来を見据え、持続的に企業価値を向上させていきます。
創業100 周年、そしてその先も、末永く皆様から期待を寄せていただけるように、たゆまぬ努力を重ねてまいります。

取締役会長 立石 文雄

(*1)コーポレート・ガバナンスの取り組み
https://www.omron.co.jp/about/csr/governance/corporate_governance/policy/